2007-05-23

ワンマン運転と乗客の安全

左下半身不自由な女性 足挟まれ転倒し骨折 丸の内線
朝日新聞

・・・ドアに足を挟まれた状態で転倒した。運転席にいた運転士はドアが閉まった表示が出ないので2回ドアを開閉、3回目に閉まったため、発車・・・列車はワンマン運転・・・
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列車運行は、車掌が乗客の安全な乗車を確認を確認し、運転士が車掌の確認合図に従って運転を行うのが本来の形である。
ワンマン運転は、車掌の仕事も運転士が引き受けるものであるため、正確なダイヤ運行が求められる日本では、運転士の負担が非常に大きくなるのは当然。

直接的には運転士が問題とされるかもしれないが、本質的には鉄道会社の経営方針である。そして、誰が鉄道会社にそのような経営方針、つまりワンマン運転をさせるようにしたのか?

バブル景気崩壊後、異常なまでの「コストダウン」を迫った社会の存在がそこにいないだろうか?
( もちろん、他と違わずに鉄道会社も、バブル期に見通しの甘い経営をしていた可能性は否定できない。)

米国型の「コスト」を重視する資本主義からの脱却が、鉄道業界だけでなく、今の日本には必要と思う。

なお、ワンマン運転は悪いと言う書き方をしているが、すべてのワンマン運転を否定するものではない。例えば、ホームには駅員を配置し、車掌に代わって安全を確認するなどの措置をすれば、乗客の安全を図れる。
監視カメラをホームの何カ所かに設置して、運転士がそのカメラによる監視映像で安全を確認する方法は、運転士の負担が増え、運転に専念できないので、私は賛成できない。

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