2009-11-29

古本とリサイクルと博物館

大掃除の手始めとして、必要性の少ない物やゴミの処分作業を始めました。
思い切って本をいろいろ処分する事にして、段ボール箱数箱分の本を全国チェーンの古本屋に持ち込みました。買い取りは平均1冊30円程度。
最初から分かっていたとは言え、それなりの思いで購入した本がその程度の評価だと思うと、虚しさを感じてしまう。いっそ、分別ゴミで出した方が気分的には良かったかも知れない。

分別ゴミと言えば、携帯電話のリサイクル促進の為に、抽選で商品券があたる経済産業省のキャンペーンが始まったそうである。
時事ドットコム:使用済み携帯回収キャンペーン=最高5万円の商品券、21日から

パソコン部品にも携帯電話と同様にそれなりの量のレアメタルが含まれているにも関わらず、パソコンのリサイクルは商品券が当たるどころか、逆に料金が請求される。
なんか世の中の不条理さを感じる。

先週は、鉄道関連の話題として、JR東海博物館の展示車両の搬送について発表がありました。

JR東海博物館(仮称)開業に向けた準備状況について - JR東海

歴史的建造物 | 博物館明治村

※蒸気動車キハ6401(東海旅客鉄道寄託)は、平成23年春に名古屋市に開業が予定されているJR東海博物館(仮称)に展示する為、平成21年11月29日をもって一般公開を終了いたします。...


明治村の蒸気動車は、搬送に備えて本日29日を持って展示が終了したそうです。
明治村でその姿をもう見る事ができないので、少し寂しいですが、来年10月にJR東海博物館で再び会える日が待ち遠しいです。

中日新聞:東山のSLが金城ふ頭へ 11年開業のJR東海博物館で展示
東山動植物園(名古屋市千種区)で展示されている蒸気機関車(SL)のC6217が、同園から来年2月上旬に姿を消す。...




狭軌の蒸気機関車の公式記録として世界最速を記録したC6217が東山公園から運び出されるまで、もう少し時間があるようです。
ずいぶん会いに行っていないので、年内にまた東山公園に行ってみようと思ってます。

( 写真は2006年 2月 4日のC6217 )

2009-11-22

今日も寒い一日です。

この一週間で一気に冬の気温になったような気がする。
私にはとても寒くてコタツからなかなか出られません。
最近休業日を中心に進めていた部屋の大掃除作業が停止状態。(汗)

線路に鉄のふた、コンクリート 置き石相次ぐ 坂戸 - MSN産経ニュース

...普通電車が、線路上に置かれた重さ約17キロの鉄製の側溝のふた(縦横各50センチ)と衝突した。電車は1両目のブレーキ管が破損し...

線路にコンクリ置いた疑い 49歳男逮捕、東武越生線 - 47NEWS
...付近を警戒していた鉄道警察隊員が、置きにきた伊藤容疑者を発見。いったん車で逃走されたがナンバーから割り出した。

犯人が無事に逮捕されて良かったです。

近年、こういった鉄道営業妨害事件が全国各地で頻発しています。
線路のバラストを置き石というのは昔でも確かにありましたが、車両破損させるような大きな物をわざわざ別の場所から持ってくると言うのは、あまり記憶にありません。

日本人のモラルが低下したのか、どんな事態を引き起こすのかを推測・想像する力が低下したのか、現代社会からのストレスで精神を病んでしまったのか。
こういった状況は日本だけなんでしょうか。

【事業仕分け】次世代スパコン予算維持へ 菅副総理 - MSN産経ニュース
菅直人副総理兼国家戦略担当相は22日、NHK番組で...概算要求を維持させる考えを示した。...作業を統括する民主党の枝野幸男元政調会長はフジテレビ番組などで「経済効果がきちんと説明されていたら、今の結論にならなかった」と政府の説明不足を指摘。...

取りあえず、やれやれって言った所です。しかし、本当に復活するのか、スパコン以外の科学技術分野はどうなのかなど、まだまだ油断できないです。

「政府の説明不足」という発言に政党の無責任さを感じるのは私だけ?
官僚側のプレゼンの良し悪しで仕分けを決定するのですか?
仕分け人側は事前に独自の調査をしてないのですか?

他にも考えさせられる報道がありましたが、最近は暗い話題が多いので、ここで採り上げるのは「廃止」します。

asahi.com:100歳駅長「最高です」-マイタウン鹿児島
肥薩線全線開通100周年を迎えた21日、沿線各駅では記念行事が行われた。かつて蒸気機関車(SL)の機関区が置かれ「鉄道の町」として栄えた湧水町の吉松駅では、町などでつくる実行委員会が「記念フェスタ」を開催。町在住の元国鉄マンで満百歳の床並時雄さんが1日駅長になり、ホームで特急「はやとの風」に出発合図を送った。...

ハチロクが再復活して頑張っています。しかし、まだまだ観光への貢献度が今ひとつという話もあるようですが、この不景気ですから仕方ない面もあります。
明るい話題は少なく苦しい時でしょう。
こんな時の明るい話題に気分がホッと暖かくなります。
こんな明るい話題がどんどん増えて、肥薩線沿線が活気づく時が早く来る事を願っています。
私は今年は肥薩線を訪ねる事は厳しい状況ですが、来年に期待をして、今週もがんばります!

2009-11-15

新幹線移送の報道に思う


先週はちょっとした用事で日帰りで奈良に行ってきました。
初めて近鉄ビスタカーに乗りました。(大鐵譲渡のビスタカーは除く)
車窓から風景が楽しかったです。

用事は思っていたよりも早く済んでしまい、午後がまるまるフリーになったので半日だけでしたが20年ぶりの奈良を観光してきました。


奈良は来年、遷都1300年であり、それに合わせてだと思いますが、興福寺では整備工事が行われています。境内の仮金堂では、今年東京と九州で公開され人気を博した阿修羅像が公開されていました。
話題の阿修羅像を私も拝観したいなと思いましたが、拝観者の列の長さや拝観まで150分待ちと言う案内表示を見て、拝観はまたの機会にしようと諦めました。

何か話題になると一気にブームになって、間もなく見向きもしなくなるって言う日本人の熱しやすく冷めやすい気質って、民族というか日本の文化なのでしょうかね。
( 例:江戸時代のお伊勢参り、オイルショック時のトイレットぺーバー買い付け )


特にどこに行く宛ても無かったので、世界遺産の元興寺に行ってきました。
ここは飛鳥から平城京遷都に合わせて、今の飛鳥寺の場所にあった寺が移された寺だそうで、屋根には当時の瓦も一部残っています。
( 赤土色の瓦が当時の瓦だそうです。)

同じ古都と言っても、京都とは違った、大陸の文化の薫りが感じられ、天平ロマンって気分でした。

市橋容疑者東京への「怒号移送」 マスコミ「狂騒曲」の一部始終 : J-CASTニュース

...身柄は捜査本部のある千葉県警行徳署まで移送された。報道陣も異例の体制を敷き、新幹線には多くの報道陣が同乗し、車内からは、少なくとも3社が生中継した。...

内容に問題の多いテレビ番組が増えたような気がして、最近はあまりテレビを見ていません。
そんな訳で、逮捕当日の様子はネットで文字情報としてしか知らず、翌朝ニュースで新幹線で移送する様子の異様さを知りました。

日頃、ちょっとした事故でも鉄道会社の安全対策について、合理性が乏しく、感情的としか思えないような批判を展開する大手テレビ放送局が、今回の容疑者移送に関して、鉄道事故を引き起こしかねない取材の在り方にして平気な顔をしている。

確かに国民の関心事であるけど、乗客やホームにいる方々を危険に晒し、更に、潤滑な容疑者移送を妨げてまで生放送で報道すべき事なのか疑問です。
視聴率が取れれば、何をやっても問題無いのでしょうか?
( 私が見た報道映像では女性の悲鳴が聞こえていましたが、彼女は大丈夫だったのでしょうか。 )

鉄道会社とテレビ局は共に、この日本の社会インフラを担う大切な会社です。
今回の新幹線移送においては、いくつかの社会インフラ会社が「知る権利を守る」という錦の旗の下に、別の社会インフラ会社の業務や警察の公務執行を妨害したと言えます。

かつて「日本人は礼儀正しい」と言われていました。もちろん、まだ多くの日本人はそうであると私は信じています。
しかし、テレビなど一部メディアに登場する人々の礼儀の無さに悲しさを覚えると共に、そういう人々を平気で登場させるテレビ局の無神経さと横暴さと、それを見て育つ若い世代の将来に不安を感じました。

先週の報道された事柄として、鉄道とは直接関係ないですが、ろくに審議・討論もせずに短時間で結論を出す乱暴な「事業仕分け」の内容も酷く感じました。
資源が無い日本には科学技術が大切なのに、対費用効果が期待できないと科学技術振興の予算がバッサリ切られるようです。

対費用効果が期待できないからこそ、営利を目的とした民間企業は基礎的な研究や開発は嫌がるのであり、代わって国公立の大学や研究機関が頑張らねばならないのです。
無駄が全くない事業は無いと思います。しかし、だからといって、ゼロイチ的な考えだけで事業を廃止したり見送る事は問題です。

例えは悪いが、宝くじを買ったからと言って1億円に当たる保証はないです。しかし、宝くじを買わなければ 1億円に当たる確率はゼロです。
科学技術に投資した金額に見合う新しい技術や発見が得られる保証はないです。しかし、投資しなければ 新しい技術や発見が生まれる確率はゼロと言わないものの、かなり低くなります。

東京新聞:『科学』傷だらけ iPS細胞生んだ事業や科学未来館
「国が掲げる科学技術立国が揺らぎかねない」。十三日の行政刷新会議の事業仕分けで、科学技術関連の事業が続々とカットの判定を受けた。...


今週は良いニュースがありますようにと願います。

2009-11-02

解体部品は買いたい部品

前回の投稿の後、先週末まで非常に忙しく、不条理さを感じざるを得ない毎日でした。

それはさておき、ネット見つけた気になる話題。
静態保存のSLの譲渡の話題はよく見かけましたが、販売部品の部品取りも視野に入れた譲渡って初めてかも。
状態が悪く、保存費用が捻出できない、運送費が高くて引き取り手が現れないからと解体される静態機がこれからもどんどん増えると予想されます。また、古い鉄道車両にはアスベストが利用され、結果として解体費が結構高額になると思われます。

単なる解体部品としてではなく、アクリルガラスに埋め込むなど卓上オブジェに加工するとか、出生証明ならぬ機関車ナンバー証明書を添付するなど付加価値を付けつつも、リーズナブルな価格設定ができればSLファンに魅力ある部品となり、結果として解体費の補助になるのでは。。。
この話題の後日談が楽しみです。

山陰中央新報 - 鳥取・D51の引き取り手決まる

...島根県隠岐の島町の建設業・隠岐商事に引き取られることになった。同社は、車輪や車軸など下回り部分を隠岐の島町に持ち運び、同町に寄付して町内の公園に展示する。
...本州を最後に走ったSLである同車両がスクラップにされる可能性が高いと知り、「ならばせめて、車体の一部だけでも隠岐の島で展示したい」と、引き取りを決めた。
 渡辺社長は、自社従業員の手でSLを解体し、自社運搬車を使って車輪や車軸などを全額自社負担で隠岐の島町に持ち帰る。それ以外の細かい部品は、米子市内の自社倉庫に保管し、SLファンに有償譲渡するという。...