2009-12-31

キハ6401とC6120とC6217

今月は、にわか蒸気ファンの私にとって大きな話題が2つ、心温まる話題が1つありました。

今月12月7日に明治村の蒸気動車はJR東海博物館入りの改装に備えて、JR東海の名古屋工場に旅立ちました。

asahi.com:明治生まれ「蒸気動車」引越し 愛知、JR東海博物館へ

...移動の第1号は、博物館明治村(愛知県犬山市)に展示されていた蒸気動車「キハ6401」。明治村の休館日に合わせ、クレーンでゆっくりとトレーラーへ移した。博物館ができるまで、同社名古屋工場(名古屋市中川区)で保管する。...

その時が来る事はわかっていたし、2011年春には名古屋港金城ふ頭で再開できるのはわかっているものの、慣れ親しんだ明治村から姿を消したと思うと少ししんみりした気分になります。

明治村の蒸気動車搬出日の翌8日には、JR東日本からC61を動態復元する事が発表となりました。

11年に「C61」展示車両復元 上越線など走行 - 47NEWS
JR東日本は8日、群馬県伊勢崎市の華蔵寺公園で展示されている蒸気機関車(SL)「C61」を復元すると発表した。2011年春以降に上越線の高崎―水上、信越線の高崎―横川を走り、イベントなどに活用する。...

かつて非効率な厄介者として姿を消し去った蒸機が日本各地で復活しています。
この気分が落ち込むご時世の中で、気分が明るくなり、待ち遠しくなりました。
良質な石炭を使用したり、冷暖房完備の客車が用意されるという事もありますが、本当に蒸機
って不思議な魅力があるんですね。


去る26日、JR東海博物館での展示の為に来春2月上旬に搬出が予定されている東山公園のC6217の様子を見に行ってきました。
先ずは、JR東海博物館では見る事ができないC62の真上からの様子を見る為、東山公園に入園する前に、C62の直上を通過する道路まで移動し、真上からC62を眺めてみました。


前の投稿記事の写真を撮影した時から4年近くが経過しています。
その間の風雨で塗装の痛みが進んでいる事がわかります。



入園してからすぐにC62の所に行ってみました。
道路の下で雨が当たりにくい場所は塗装の痛みは少ないです。
右側の写真では、前照灯の位置に太陽が来て、前照灯が輝いているように写したかったのですが、太陽の位置がイマイチ。





今は無き鷹取工場の製造銘板が何とも言えない雰囲気を醸し出しています。
C62の斜め手前にある手動ポイント切替を入れると、劇場版「さようなら銀河鉄道999」の1シーンみたいに見えるかな?



左側の写真は、前記事に掲載した2006年の写真とほぼ同じ構図です。
クリックして拡大して見て頂ければ判りますが、やっぱり悲しげです。
ふと、煙室戸ハンドルの位置が違うんですが、誰か開け閉めしたのですね。
児童公園の静態保存機だと煙室戸の中に掃除道具をしまっている場合があるのですが。。。

ちなみに、一緒に同行した友人が、今年秋に発売になったリコーのコンパクトデジカメCX2を持っていました。このデジカメには、高速連写した露出が異なる写真2枚を合成する事によって、レンジ幅の広い写真を撮影するというダイナミックレンジモードがあります。
通常の撮影写真とダイナミックレンジモード撮影写真を比較してみると、被写体が動きの少ないものに限定されるものの、意外に活躍できそうな機能という感じがします。

手前にC62、遠くに東山タワーを写すと、普通は奧のタワーがほとんど見えず、手前のC62は黒潰れが多いです。

ダイナミックモード撮影だと、C62は黒潰れが少なくなり、タワーは少し濃く写ります。
一眼レフデジカメや人間の目にはまだまだ及ばないものの、コンパクトデジカメとしては頑張っていると思います。
また、最近レンジ幅をアップする機能を搭載したデジタルカメラが増えていますが、リコーCX2以外ではどうなんでしょうか。

記事の最後に、心温まる話題として挙げたいのは、12日に修復を終えた徳島の静態保存機の話題です。

SL、修復終え一般公開 鉄道ファンら300人歓声 - 徳島新聞社
小松島ステーションパーク(小松島町網渕)内の蒸気機関車(SL)の修復が12日終わり、一般公開と記念式典が行われた。...式典には、修復のきっかけを作った香川県土庄町の國方翔君(6)=苗(のう)羽(ま)小1年=も招待された。國方君は、両親と四国4県のSLを巡っていた2007年9月にパークのSLを見物し、傷みの激しい姿に「かわいそう」という思いを持ち続けていたという。...


復活を果たす蒸機がいる一方で、静態保存の維持費がままならず、朽ちたり解体される話題を耳にする事の多い昨今です。
どこの自治体や企業も余裕が無い中で、修復できた事はとても喜ばしく感じます。
そして、日本各地で維持費不足の為に朽ち行く蒸機が少しでも減るように、来年2010年の景気回復を願わざるを得ません。
私は、来年もう少しブログ更新ができるようになりたいと思っていますが、どうなるでしょう。
何はともあれ、来年もよろしくお願いいたします。

4 件のコメント:

末吉 哲 さんのコメント...

煙室扉は簡単に開くのです。具体的には書きませんが。どこかではホームレスの方が中で寝ていたとか。もっとも煙突の下は何もありませんから屋根付の展示でないと少々難しい。しかし、炭水車の中とかは昼間は結構暖かいんです。特に冬は太陽が横から射すので適当に暖まって。
尚、ハンドルの一本はブラブラと下がっている状態でどの位置でも止められます。4時半とか。締め付けを何処でやめるかです。
この一年半D51に潜り込んで、寸法取りをしています。それが終ったら何年もほったらかしのHPを更新する予定です。

かおる さんのコメント...

明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

小松島のSL修復は、ニュースでみました。
私の地元にも1輌あるのですが、展示というよりほったらかしの状態です。
財政難だから仕方ないんでしょうね。

TAKATAKATAKA さんのコメント...

Jsasaki様

 SLも貴殿の元気回復に連れ、全国各地で息を吹き返すような雰囲気がありますね。良いことだと思います。

 本年も各地で蒸機機関車が走るのを楽しみにしてます、なんとなく元気が出ますから。

 本年もよろしく。

jsasaki さんのコメント...

2010年もよろしくお願いいたします。

末吉哲さん、コメントありがとうございます。
煙室内部が意外に広い事は、写真集などで知っていましたが、炭水車の中が適度に過ごせるような空間とは知りませんでした。
今はD51の寸法取りをなさっているのですか。
その成果と共にサイト更新の時を楽しみにしています。

かおるさん、コメントありがとうございました。
静態機では単にペンキを塗り直しの作業でなくアスベスト対応も発生するので維持整備はなかなか大変だと思います。
なかなか難しいですね。

例えば、近辺の各自治体が持ち寄って、共同管理する鉄道ミニ博物館を作ったら、その博物館自体に収入がなくても、管理コスト低減や地域活性化の一助にならないかなと思ったりします。

TAKATAKATAKAさん、コメントありがとうございました。
現役時代を知らない故でしょうが、蒸機が走る姿は何回見てもワクワクします。
ホテルSLや若桜鉄道の圧縮空気利用の限定的動態復元機を直接見た事はないですが、それらもきっとワクワクさせてくれるのではないかと思っています。