2006-04-25

JR尼崎脱線事故から1年

尼崎JR脱線きょう1年 進入速度115-117キロ 年度内に最終報告
神戸新聞

死者百七人、重軽傷者五百五十五人を出した尼崎JR脱線事故から二十五日で一年を迎えるのを前に、国土交通省航空・鉄道事故調査委員会(事故調委)は二十四日、記者会見を開き、今年九月にも、学識経験者らに調査内容について意見を求める「意見聴取会」を開き、来年三月末までに最終報告をまとめる方針を明らかにした。・・・・
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速度超過防止のATS、43%が未整備…読売調査
読売新聞
事故の直接原因になったカーブでの速度超過を防ぐ対策として、国土交通省は自動列車停止装置(ATS)などの設置を指導しており、全国49社で2951か所に整備計画があるが、設置が終わったのは1679か所で、43%は未整備だったことが分かった。・・・
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鉄道会社の安全に対する状況が徐々に報告されている。
今朝のNHKのニュースの1コーナーでJR西日本の安全に対する取り組みについて紹介していた。それによると、安全に関して熟練した技術者が減り、また縦割りの組織の弊害で重要な情報のやりとりがきちんと出来てなかったと言うものである。
一例として、以前発覚したATS速度設定ミス問題である。カーブ半径の小ささに合わせてレールにカント( スムーズにカーブを通過できるようにするために、外側のレールを内側より高くする事 )が付けてあるのが普通であるが、カントが付けられない場合がある。そういったカントの有無で速度制限が変わるのであるが、そのような重要な情報を忙しいなどの理由で書面ではなく電話連絡でやりとりしている場合がある。更に若手の中にはカントという言葉を知らない人もいるらしい。
金がかかると人材育成を怠り、安全投資も渋りのツケがここにきているような気がする。
もちろん、利用者にも問題はあると思う。ちょっとでも運賃が安い方、ちょっとでも移動時間が短い方と安易に鉄道会社を選んではいないのだろうか。

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