2007-06-09

教育で列車事故は防げるのか?

車掌の手記、遺族らに配布 謝罪の言葉なし 宝塚線脱線
朝日新聞
・・・車掌(44)の手記を遺族や負傷者に配り始め・・・「車掌は事故直後、適切な対応を取っていなかったことが分かる。JRがちゃんと車掌を教育していたのかも疑問・・・
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教育を受けていても、あんな事故に当事者になったら、パニックになって何もできないのが普通の人間ではないかと思う。
事故が起こった時に適切な対処できるかどうかは、教育ではなく実践経験の豊かさに裏付けされた精神的なゆとりがあるかにかかっていると思う。

この車掌の年齢を考えると入社してから20年以上経つので、それなりに車掌経験歴が長いような気がする。しかし、十分な対応ができなかった事を考えると、その人個人の思考的・精神的にパニックに陥りやすい特性のためなのか、それとも車掌経験歴が短いのか?

もしかしたら、組織の活性化のためにクルクルと人事異動をさせ、知識や経験範囲は広いが経験年数が短い人材ばかり作っているのだろうか?
こういう人材作りをする会社が少なくないと感じる。いざ人不足の時に会社内で人材を融通できるメリットはあるが、重大なトラブルが起きた時に、パニックに陥り、役に立たないどころか、足手まといの人材ばかりになりかねない。

謝罪の言葉がなかった事も問題になっているようだが、事故調査委員会の報告書完成前と言う事もあり、JR西日本の対応自体が被害者に対してきちんとしたな謝罪をしていない以上、会社の姿勢に反するような言動をしないのは当然だろう。
第一、この車掌だけでなく、事故を起こした運転士もJR西日本の会社体制の被害者と思う。

ここの所、停車駅を通過したり、停車位置からオーバーランしたと言う新聞記事を多く目にする。原因は運転士の注意力散漫でブレーキが遅れたと言う話ばかりである。
脱線事故後で鉄道事故が注目を浴びやすい昨今であるにも関わらず、運転士や車掌を業務中に注意力散漫になるような労働環境においている鉄道会社の体制に問題は無いのだろうか?

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