2007-07-03

専門職がいれば科学的に安全になる?

指導・技術力向上へ専門職 JR西、来春から新制度
中日新聞

JR西日本は・・・実施・検討した安全対策をまとめた最終報告書を公表・・・全社的に高度な技術が必要な業務や指導を行う「専門職制度」を来年4月に導入・・・
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以前、ネットの書評を見て気になっていた本を今日入手しました。その本とは「JR福知山線事故の本質」(著:山口栄一)(NTT出版 商品紹介 )です。
まだ最初の数ページしか見ていませんが、JR福知山線脱線事故に関して、如何に私の考えが非科学的な考えに囚われていた事に気付かされました。

事故が起こるまで事故現場のカーブにおける脱線速度の計算をやっていなかった事、また、記者会見で発表した速度も乗客が乗っていない等の非現実的な条件での計算値である事。
確かに、この2つを見れば、JR西日本が現場のカーブの設計を如何に非科学的な観点で行っているかを物語っている。
そこには会社の体質が反映されている事は間違いないと思います。

この会社の体質を考える時、会社方針に挙げられた専門職制度を作る事は大切でしょう。
しかし、その人たちにどれだけの権限が与えられているかも重要な問題ではないかと感じます。
もしかしたら、線路の設計に関して問題を見つけて、指導しようとしても、専門職の人たちよりも権限のある人が、その指導内容は「非経済的」だと考えて、専門職の指導内容を破棄させてしまったり、人事権を振りかざして専門職の人達に「コスト優先」の指導をさせてしまったら、元も子もない。来年4月に導入される制度が骨抜きになりませんように!

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